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辻 宏和; 中島 甫; 近藤 達男
Proc. of the 5th Conf. on Materials for Advanced Power Engineering,Part I, 0, p.939 - 948, 1994/00
原子炉出口冷却材温度1000C級の高温ガス炉の開発に備えて、その高温部構造用材料としてNi-Cr-W系超耐熱合金の開発を進めてきた。開発プログラムの第1段階では基本となるNi-Cr-W組成比の最適値がNi-18~19mass%Cr-20~22mass%Wであるとの結論を得た。第2段階では、最適Ni-Cr-W組成比合金の熱間加工性、引張特性、時効特性、大気中クリープ破断特性及びHTGRヘリウム中耐食性に及ぼす微量添加元素の効果を系統的に調べ、得られた特性と成分元素量の間の関係に関する重回帰分析を行い、最適化学組成を提案した。開発プログラムは、現在3段階にあり、最適化学組成を有する合金を工業規模(2000kg)で溶製し、原子炉の熱交換器用伝熱管を想定した継ぎ目無し管の試作を行った。その結果、ここで開発中の新合金は、熱間加工性、冷間加工性ともに継ぎ目無し管の製造が可能な特性を有していることが確認された。